カレ氏の元カノの元カレの元カノの・・・・・・・・・リア・ディゾン!



リア・ディゾンが妊娠しました。その後、結婚しました。決してその逆――結婚しました。その後、妊娠しました――ではありません。もう一度繰り返します。彼女は妊娠しました。その後になって結婚したのです。要するに通常と順序とは逆の「できちゃった婚」ですね。

僕がなぜここを強調するかというと、近年どうもこの「できちゃった婚」という言葉の持つ一種の後ろめたさから、週刊誌やスポーツ新聞などでは事態は同じであるのに、この言葉を使わない風潮にあるからです。まず結婚という大見出しを掲げて、おまけのようにして「妊娠3ヶ月だそうです。」という事実をちっちゃく伝える。いやいや、むしろ妊娠したからこそ結婚したんだろと、テレビの前で突っ込んでいる毎日でありますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。


最近だとKJとMEGUMIカップルがこれに当てはまります。結婚がメディアで大々的に報道された当初、MEGUMIの育ての親でもあるサンズの野田社長が「特ダネ」に出演して、いろいろなところで弁明したということの真相を語っていました。その甲斐あってか結局このカップルは「できちゃった婚」であるのに、さも「できちゃった婚」でないかのように伝えられていました。KJって、案外ちっちゃい男ですね。「悪そうなヤツはだいたい友達」らしいですが、「できちゃった婚」ぐらいなら、そういう友達は許してくれるでしょうに。


できちゃった婚とは「生で出したら気持ちいいかも」という、動物レベルの快楽に男の(あるいは二人の?)理性が負けてしまった結果であり、一種の罰なのであります。決してほめられるようなことではございません。むしろ表記する際には「でき婚(恥)」というように、仄かにそのみっともなさを醸し出すべきなのです。だからこそ、このような「できちゃった結婚」であることをうやむやにしようとする風潮を、僕は批判したいわけであります。


今ちょうど僕が「できこん」を漢字変換しようとしたら、「で既婚」と出ました。ごもっとも。まさにこのワードプロセッサー様のご指摘どおりでございます。
「で、既婚」なわけです。一生を添い遂げるという男女の愛の誓い、婚約という一大事を妊娠という既成の事実に流された形で行う。妊娠したの「で、既婚」になったのであります。


この「でき婚隠し」という悪しき風潮に僕は抗っていきたいですね。最近、どうも「無意識の言論弾圧」、つまり空気を読む(読まされる?)ことが横行していますが、僕はあえてそういう言論弾圧に抵抗する―お祝いムードに水を挿す―、私的愚連隊を志しています。どうも、歩く公共広告機構ことイマダです。


リア・ディゾンに話を戻すと、あのライヴと記者会見で二度吐いた「ポイしないでください」というセリフが、余計に事態を悪化させていますね。なんでかというとこの発言によって、彼女自身がなんでこうも日本の男から自分がチヤホヤされているのかわかった上でメディアでニコニコしていた、ということが露呈してしまったからなんですね。女性タレント、特にアイドルというのは、その部分におけるある種の「無知性」の魅力というのもあるわけであります。というか、一般女子でさえそれは当てはまる場合があります。「男なんて、どうせ女の外見しか興味ないんでしょ」といわれればそれまでなんですが、それでもある一定の男は女性のそれ以外の部分を愛しているのですよ。
クラスでわりと地味めな女子と、いかにも「あたし、可愛いでしょ!」というオーラがプンプン漂っている派手な女子。ルックスが同等のレベルなら、おそらくは前者の方が人気が出るのではないでしょうか。「自分には色気がない」、という仕方でその子は色気を発しているわけですが、その色気を醸し出すにはまず大前提として、その子の「自分の色気」に対する無知性が必要なわけであります。
ただ、それはお前の好みだろといわれるかも知れませんし、もしかして、その「地味な女子/派手な女子」という二元論のすでに以前に、残念の女子はスクリーニングされているだけなのかも知れず、結局「地味な美人/派手な美人」の二択という何とも贅沢な選択をしているだけなのかも知れませんが。


話を戻しますと、このリア(そこまで親しみは持っていないが)の「ポイしないでください」という発言は、彼女がはっきりと「ヤバい」という「危機察知能力」を発揮したことの現れであり、その事実そのものがファンの「ポイ度」(「ポイしたくなる」度合い)を高めてしまったと、推測できます。

しかも、たとえポイされなかったとしても、元のアイドル路線で行けるとはとうてい思えません。子どもがいるわけですし、これほどまでに物議をかもしてしまったおかげで、逆にリア・ディゾン=子持ちという印象が強くなった可能性さえあります。そうなると今後は既存の「セクシーアイドル」ではなくて、「ママさんタレント」として新たな第一歩を踏んだ方が、合理的ではないでしょうか。


しかし、彼女の未来の競争相手となる「ママさんタレント」という市場は、今やまさに群雄割拠の様相を呈しております。前回も冒頭で書いた「夫婦でテレビに出るタレント」と同じように、「ママさんタレント」も何もしなくてももてはやされる、かなりうま味のあるポジションであるのです。なにしろ「モー娘。にいた時代」には全然さえなかった石黒彩でさえ、今ではママキャラとして一定の地位を確立しつつあります。それぐらい、だれでも一躍トップスターとなれる可能性がある、それがママさんタレントというポジションなわけであります。内実は、本人以外誰も可愛いと思っていない、どこにでもいるような赤ん坊の写真とかをさらしておけば、ギャラなんて湯水の如く稼げるのです。考えてみれば、芸能人の子どもというのは、めちゃめちゃ幼いときから親にこき使われてお金を稼がされているわけですね。あー恐ろし。


ここには妊娠によって、ファン層自体がごっそりと移行したことに理由があると思われます。
男というのは現金なもので、あるアイドルのファンになるということには、仄かに「もしかして俺が恋人になれるかも」という期待が胸にあります。そうでなくとも、そのアイドルが独身であるという事実を元に「俺が恋人」という設定の妄想を紡ぐことができるわけです。アイドルの貞操観念なんて、今の時代完全に形骸化してしまいました。アイドルだってうんこのブリブリすることだってわかっております。さらには週刊誌やネットの情報に惑わされることなく、独りよがりな妄想を構築できる人間、そんな人物こそがファンなのであります。
しかし、そのアイドルが結婚すれば、さらには妊娠して子を身ごもりなんてすれば、もうそんな妄想、やってるだけ虚しさが募るだけではないですか!男性ファンというのは、妊娠や結婚という既成事実によって、ササーッと引いていく傾向にあると思います。
ただ、世の中上手くできたもので、そうなると今度はママであるという既成事実を元に、同じような境遇におかれた子育てに悪戦苦闘中の若いお母さんや、妊娠前までは「男に媚び売って、やーねぇ」と女性アイドル等を毛嫌いしていたおばさまでさえ、その子育て道の先達として、共感をしてくれるようになるのです。


このように女性タレントというのは、アイドル時代は男に対して「幻想」を売り、子どもを産んだ後には女性に対して「共感」を売ることを生業にしていくのであります。


しかし、リアというのはその点でディスアドバンテージがあります。彼女、日本語しゃべれないではないですか。先ほど書いたとおり、ファン層がごっそり変わるがために活躍の場も当然のことながら変わります。以前の彼女であればライヴをして、写真集やDVDを出してさえいれば、バシバシ稼げていたのでしょうが、これからはそうもいきません。
ママさんタレントの主戦場、それは「トーク番組」です。おばさま方がご試聴なさる「ごきげんよう」や、「徹子の部屋」、NHK教育の子育て番組にもお呼ばれされるかも知れません。そういうところに出たときに、彼女は他の「ママドル」に対抗できるでしょうか。先に書いたMEGUMIも、おそらくは復帰後の「ママさんタレント」市場参戦を、虎視眈々と狙っていると思います。そんな強者揃いの中で、未だ通訳付きの彼女が対等に渡り合えるのか。そこらへんに大いに不安が残ります。


将来に対する彼女の不安や嫌な予感(まぁ嫌な予感というのはだいたい的中するらしいですが・・・)に対して、僕が最後に助け船を出したいと思います。先にも書いたとおり、ただのママドルではこの先が思いやられます。その上にさらに「付加価値」を付けるべきでしょう。
その付加価値とは、堀ちえみ土田晃之という先駆者がすでにいる「子だくさん」路線です。彼女は幸いまだ21才です(今回初めて知りましたが、ちょっと年の割にはちょっと・・・という感じがしたのは僕だけでしょうか?)。まだバンバン作れるではないですか!
この子だくさん路線というのは、未だ未開拓です。何しろ子どもを増やして初めて叶うポジションですからね。もしかすると、番組改編期によくある大家族スペシャルにでれるかも知れません。これまでは一般人の大家族でしたが、もしリアの家族が大家族になれば、日本テレビ史上初のタレントの大家族スペシャルが生まれることになります。
そうすると、かつては「グラビア界の黒船」と詠われた彼女ですが、新たなニックネームを作らなければいけません。
黒船の子どもですから、子どもも船でしょう。ですから彼女は造船所です。
日本の造船所といえば、今までは長崎の佐世保や広島の呉などですが、いいじゃないですか、ニッポンの新たな巨大造船所、リア・ディゾン


すいません、全然違うこと書こうと思っていたのですが、書いてたら前ふりで終わってしまいました。。


イマダ